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願いがいつか叶うまで

ひとりじゃない

中央競馬の「クラス」について ~3月4日の中山競馬のプログラムを読み解きながら~

競馬入門

 中央競馬には、こんな大原則があります。

 

「自分がいまいる『クラス』より下のクラスの相手とは戦えない」

 

「クラス」とは、一文字でいえば「格」のことです。クラスが下の馬が上のクラスに挑戦することを「格上挑戦」といいます。しかし、↑の「大原則」の通り、「格下いじめ」はできません。

 

 中央競馬の「クラス」は、

  • オープン
  • 1600万下(準オープン)
  • 1000万下
  • 500万下
  • 未勝利

の5つです。

「ちょっと待て! 『新馬』はどうなるんだ?」というツッコミが当然入ることでしょう。お答えします。現在の中央競馬は、新馬戦で負けた馬は強制的に「未勝利」に入れられます。新馬戦を勝った馬は「500万下」に入れられます。

「ちょ、ちょっと待った! 例えば『函館2歳ステークス』の場合はどうなるんだよ!?」

 いい質問ですね。(;´∀`)

 実は、2歳馬のクラスは、いわゆる「夏競馬」の間は、「未勝利」と「オープン」だけです。

 9月の中山・阪神開催から、徐々に「2歳」「500万下」のレースが増えていきます。去年は9月中山初日の「アスター賞」が、世代最初の500万下競走でした。

 ですが原則2歳の1勝馬は「500万下」です。公式映像の実況でも「2歳の『1勝馬クラス』」と言ったりしますね。

 JRA公式では、いちおう「新馬・未勝利」とひとくくりにしておりますが、「新馬」というクラスは生涯一度の「新馬戦」のときだけです。

 

 ちょっとここで寄り道して、競馬番組(テレビ番組のことではありません)--というよりも、一日のレース構成について。

 この記事を書いているのは3月4日(土)です。中山競馬がやっています。きょうの中山競馬のタイムテーブルは、次のようになります。

 

  • 1R 未勝利(牝馬
  • 2R 未勝利
  • 3R 未勝利
  • 4R 新馬(別名メイクデビュー)
  • 5R 未勝利
  • 6R 3歳500万下
  • 7R 4歳上500万下
  • 8R 4歳上1000万下(牝)
  • 9R 黄梅賞(3歳500万下)
  • 10R スピカステークス(4歳上1600万下)
  • 11R オーシャンステークス(4歳上オープン、GⅢ)
  • 12R 4歳上1000万下

 

 このプログラムを、読み解いてみましょう。

 まず、午前中は1Rから4Rまでです。

 1Rから3Rまでの未勝利戦は、ダートの未勝利戦です。さらに、1Rは牝馬限定戦であります。

 なぜ初っ端に牝馬限定戦を組むのか? 言ってしまえば、「メンバーがいちばん『しょぼい』」からです。1Rと3Rは「ダート」「1800m」という点は共通しています。しかしながら、男尊女卑というわけではないんですけれども、一部例外を除いて牡馬より牝馬のほうが弱いのです。

 ということは! 逆に、同じ条件の牝馬限定戦があるのにわざわざ牡馬との混合戦に出てくる牝馬は、「狙い目」といえないでしょうか?

 話を戻します。浦和競馬のアナウンスで「興味ある番組をたくさん取り揃えて~」とかオバちゃんがしゃべっていますが、JRAも、より「ファンの興味がわく」ようなレースを後に持っていく傾向にあります。なので、注目度が低いダートの未勝利戦が午前中に追いやられるのだと思います。「馬券プロ」と呼ばれる方には「ここで稼ぐ」人も多いようです。でも、素人であるわれわれには関係ありません。

 さて、4Rは新馬戦です。といっても、「年明け3歳」の「3月」の新馬なんて、ろくなもんじゃありません。世代最後の新馬戦がもう迫っている時期です。

 年明けデビューで大レースを勝った馬はそりゃ沢山いるでしょうよ。でも、そういった馬はだいたい晩成傾向になります。

 モクレレという、ディープインパクトアパパネの子ども(つまり両親が三冠馬)が、2月の東京競馬でデビューしました。この時の新馬戦は6Rに組まれていました。やはり、JRAが「多くのファンの注目を浴びる一戦」と捉えていたのだと思います。昼から競馬場に来る人は多いですから。ちなみに、モクレレは6着に敗れた挙句ケガをしてしまいました。

 きょうの新馬戦は4R、ダートの短距離戦であり、ファンの注目度は高くありません。

 

 さて、5Rから午後の番組になります。5Rも未勝利戦。ただし芝です。中央競馬では長い間ダートが芝よりも格下とみられてきたのです。大レースに直結するのは芝の未勝利のほうでしょう(ただしこの日の芝未勝利はメンバーがしょぼく、スターライトブルーという馬が圧倒的一番人気でしたが、3着に負けてしまいました)。

 さっきも言った通り、この時間帯から競馬場の人が増え始めます。

 6Rと9Rに3歳限定の500万下が組まれています。これも注目度がより高い芝レースを後のほう(9R)に持ってきています。ちなみに9Rのほうは「特別戦」であり、賞金が高くなります。特別戦は、前もって「特別登録」をしなければなりません(重賞に出たい馬も)。特別登録馬は日曜の17時頃に発表されます。それを受けて「週刊競馬ブック」「週刊ギャロップ」に特別登録馬の表が載るわけです。

 7Rは4歳以上500万下です。おそらく午後の番組のなかでいちばん注目度が低い番組でしょう。この条件から上に登っていく馬はあまりいないからです。また、地方競馬からの転入馬(いわゆる「マル地」)は、ほとんどがこの条件のダート戦から転入します。地方競馬に詳しい人はそこを狙うと言われています。とにかく展開とか、転入馬の存在とかが絡み合って一筋縄ではいかない条件です。

 8Rと12Rが1000万下です。大レースが行われる時期になると、最終レースはほとんど1000万下です(GⅠデーの競馬場は別)。ところで、「なぜメインレースの後にもうひとつレースがあるのか」という疑問に、僕は答えられません。ボートレースや競輪だと、優勝戦/決勝戦は最終レースになりますよね。でも競馬は違います。メインレースでしこたまやられた人が、最終レースで取り返そうとするのが世の常です。しかし大抵は傷口を広げて「おけら街道」をトボトボと歩くのです。

 10Rが「準メイン競走」になります。1600万下なので、格が2番目に高いです。通例1600万下は、「○○ステークス」と名の付いた特別競走になります。個人的には、1600万下の出馬表を見て、ようやく各馬の個性がイメージできるかなといった感じであります。

 11Rが「メインレース」です。その日いちばん注目度が高いレースが11Rに組まれます。この日はオーシャンステークス、重賞競走です。ちなみに重賞競走の由来はもともと欧米の「パターンレース」から来ています。回を「重ねる」から「重賞」なのであって、重要な賞という意味ではありません。