読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

願いがいつか叶うまで

ひとりじゃない

競馬にはこんな戦法がある! 最低限覚えてほしい4つの戦法+α 「逃げ」

 馬には「脚質」がある。競馬ファンの常識です。では「脚質」とはいったいなんでしょうか?

 

 実は、長年競馬を観ていても、「逃げ」「先行」「差し」「追い込み」といったそれぞれの脚質の種類は知っていても、「脚質」の定義について説明できる自信が僕にはありません。

 

 それくらいややこしい領域なのです、「脚質」というものは。

 でも、「これだけ覚えてください」という「脚質」が4つあります。「脚質」というややこしい言葉を使わずに、「レースを走る馬にはこんな戦法があるよ」と言ってしまったほうがいいのかもしれません。

 

 では、「最低限これだけは覚えておきたい」脚質(ないし戦法)をこれから説明しようと思います。

 さきほど「これだけ覚えてください」が4つある! と書きましたが、「プラスアルファ」として、もう1つ紹介しようと思います。それは「まくり」です。

 

逃げ

 レース序盤から先頭に立ち、そのままリードを保とうとする戦法。

 

 この戦法を得意とする馬のことを「逃げ馬」と呼びます。

 ここで「なぜ逃げ馬になるのか~」という説明が必ず競馬指南書には書いてありますが、あえて割愛します。

 

 競馬は、最初の数百メートルで位置取りが決まります。その時に先頭に立っている馬が、「そのレースにおける」逃げ馬です。

「そのレースにおいて」逃げている馬は、通常1頭です。まれに、競り合いが続いて、2頭の馬が並走状態になる、あるいは2頭でぶっ飛ばして他の馬を(途中までは)ぶっちぎることがあります。実戦例を挙げます。

 


「A」では、ダイタクヘリオスが失速し、メジロパーマーが逃げ切り勝ちをおさめました。片方の馬が失速したものの、もう一方の馬が勝ったケースです。

「B」では、長距離に渡ってローエングリンゴーステディが競り合い続けたため、異常な超ハイペース(「ペース」については後々説明することになります)となり、二頭ともブッ潰れて大惨敗を喫しました。つまり、「共倒れ」のケースです。

「C」では、クィーンスプマンテテイエムプリキュアが二頭で後続を大きく突き放したものの、ペースはさして上がらず、そのまま直線に向いても大差をつけて逃げまくり、本命馬ブエナビスタは追い込み届かず3着、クィーンスプマンテ1着、テイエムプリキュア2着、大波乱になってしまいました。これを俗に「行った行った」と言います。つまり前に行った二頭でワンツーフィニッシュというパターンです。

 

 そのレースにおいて逃げる馬が一頭の場合、俗に「単騎逃げ」と言います。人気薄の馬が「単騎逃げ」で穴を開けるというパターンは、穴レースにおける代表的なパターンのひとつです。また、一頭が後続を引き離す「大逃げ」を打って、そのまま残ってしまうという決着がたまにあります。実戦例をふたつ挙げます。

 

 

 両方とも、他の人気馬が後方で「牽制」しあい、その間にアドバンテージを広げた穴馬が、そのまま逃げ切ってしまったパターンです。ネコパンチの日経賞は比較的最近であり、某テレビ番組でも取り上げられたので、ご存知の方もおられると思います。

 

 競輪を知っておられる方は「トップ引き」とか「先頭固定競走」という用語をご存知でしょう。現在の競輪は「先頭固定競走」であり、選手ではない誘導員がペースメーカーになり、他の選手を引き連れます。なぜかというと、先頭を走る選手は風圧の影響を受け、著しく不利になるからです。

「ならば、競馬で先頭を走る『逃げ馬』も不利じゃないの?」と思われる方がいらっしゃるでしょう。原理的にはそうかもしれません。

 しかし、実は、「そのレースで逃げた馬」の単勝回収率は、100%を超えています。つまり、そのレースで逃げる馬を当てることさえできれば、儲かったも同然なのです。

 ですが、「そのレースで逃げる馬」を当てることは、至難の業と言っていい。前走で逃げた馬が今走で逃げる保証はどこにもありません。むしろ前走で逃げなかった馬が逃げることのほうが多い。

(「このレースで逃げる馬」を当てる最大のヒントは「枠順」だと思うのですが、必ずしもインコースに近いほうの枠にいる馬が逃げるとは限りません。大外枠の馬が逃げるというケースは比較的多く目にします。)

 

 ところで、競馬には「強い逃げ馬」(A)と、「ツボにハマったら強い逃げ馬」(B)がいます。強いのは前者のほうです。

 

代表例

A:ミホノブルボン

B:ツインターボ

 

 90年代前半の二頭を挙げてみました。

 ミホノブルボンは、最近亡くなったことでニュースになりました。ブルボンは逃げて重賞を4連勝(しかもその中には皐月賞日本ダービーが含まれている)した「強い逃げ馬」の代表格。史上最強馬に挙げる人もいるほどの能力の持ち主でした。

 ツインターボは、中央競馬で22回走ってなんと全レース逃走。しかしそのうち5勝しかしていません。勝鞍もGⅢが最高で、有馬記念などで超大逃げを打ったもののあっさり4コーナーで大失速したことが未だにネタになっている始末です。しかしハマった時はGⅠ馬にも圧勝するという強さを発揮していました。個性派ホースの代表格であり、未だに人気が衰えません。