願いがいつか叶うまで

ひとりじゃない

アニメを純粋に楽しめなかったころ

ニコニコ動画に、2007年から10年経ったので当時のアニメを振り返ろう、という趣旨の動画が上がっていました。僕はその動画をコメント付きで観ました。コメントからあふれてくる『2007年って神アニメが多かったんだな』という意思に、なんだか洗脳されている感じがしました」

 

 彼が「洗脳されている」と思ったのは、なぜなのだろうか。

 

「僕は10年前懐疑論者だったんです。

 アニメを楽しむよりも、疑いの眼で観ていました。よかったところよりもよくなかったところを突こうとしていました。

 そして、『いや、良作や名作の水準には達していない』と思ったアニメがほとんどだったんです。世間が騒ぐほどではない、と。流行に流されている節が”みんな”にある、と。

 だから、『2007年って神アニメが多かったんだな』というコメントには警戒しているんです」

 

 

 

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 「『機動戦士ガンダム00』というアニメが、2007年秋に始まりました。この放映枠では、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』以来のガンダムです。

 僕は正直、『このアニメはいつになったら面白くなるんだろう?』と思いながら『ガンダム00』を観ていました。

 そしてこの時期は、『このアニメはいつになったら面白くなるんだろう?』という意識で観ていたアニメが多かった。アニメを純粋に楽しめないでいた」

 

 彼は、『精霊の守り人』や『電脳コイル』のような、アニメ史に残るほど高い評価を受けているNHKアニメについても、

 

「やはり『このアニメはいつになったら面白くなるんだろう?』という意識で観ていました。正確には、観続けるのを断念しました」

 

と告白している。

 

 彼にとって、2007年に決定的なアニメは産まれなかった。

 ちなみに、具体的にはどの年があなたにとって『神年』だったのですか、と問うと、意外にも彼はすぐさま返答してきた。

 

「1996年、1999年、2003年、2008年、2012年、2013年」

 

 そしてなぜ2007年にアニメを純粋に楽しめない症状が出てきたのか追及してみると、

 

「監督だよ、監督。監督の名前の後追い」

 

 とだけ吐き捨てるようにつぶやいて何処かに行ってしまった。