願いがいつか叶うまで

ひとりじゃない

『TRICKSTER -江戸川乱歩「少年探偵団」より-』

『ろんぐらいだぁす!』 - 願いがいつか叶うまで

 

↑の記事で、「実は今期の深夜アニメでもうひとつアニメになっているかギリギリのレベルの番組があると思う」と書いた。そのアニメこそ、今回取り上げる『TRICKSTER』である。

 

 なかなか眠くなれなかったので、先週の月曜日、『TRICKSTER』を観ることにした(第9話)。MXではこのアニメの枠に「あにめのめ」という名がついており、『TRICKSTER』は「あにめのめ」第2作、第1作は夏期の『甘々と稲妻』だった。

 それで、『TRICKSTER』第9話をじっと観ていたのであるが、作画しょぼい・やたら引きのカット多い……「こりゃギリギリの線を行っているなあ」と思って観ていた。見慣れないスタッフの名前が多い。ただ、僕はスタッフを責めたいのではない。

 むしろ、ストーリーは面白いと思った。詳しいあらすじは、

http://trickster-project.com/anime/story/?p=820(8話)

http://trickster-project.com/anime/story/?p=842(9話)

を見てほしいところだが、要するに「花崎健介」くんという少年が明智小五郎に次ぐ副主人公格(いや、実質的な主役か?)なんだけれども、堕ちるところまで堕ちていくというのが直近の流れだ。

 

このアニメ面白い

 ところで、『TRICKSTER』は人気男性声優多数だし、怪人二十面相役にGACKTを起用していることからも、「女性向け」と捉えられがちなのではないだろうか。実際はそんなことないと思うし、女の子ちゃんと出て来るし、老若……とは言えずとも、男女平等に楽しめると思う。ただし、映像のショボさがあまりにも気になる人は楽しめないかなあ。

 

 繰り返すようだが、「映像がショボい」からといって、僕はこのアニメを叩きたいわけではない。昨夜の10話の画、9話ほどではないにせよ、コンディションが悪かった。それでも物語はグイグイと視聴者たる僕を引っ張っていく。

 10話で、花咲くんは怪人二十面相に陽動されさらに闇落ちしていく。花咲くんと二人だけの空間にいる怪人二十面相の存在感が良い。花咲くんも、(これまでなにがあったのか僕はよく知らないけど)、多感な年頃のキレやすさが存分に充満していて◎だ。次回、花咲くんはどうなっているのか? 続きが知りたい。

根深い乱歩

 ところで、乱歩の『少年探偵団』シリーズは何度もアニメの題材になっている。古くは『わんぱく探偵団』(1968年)、21世紀に入ってからは『二十面相の娘』(2008年)・『乱歩奇譚』(2015年)、そして今の『TRICKSTER』である。余談だが、僕の小学校には『少年探偵団』の単行本が置いてあったのだけれども、装丁が古く、なんだか近づきがたい感じ(=昭和臭?)がして、読むことはありませんでした。

 直近の乱歩関連アニメである『乱歩奇譚』では、明智小五郎を10代の少年、小林少年を中性的な中学生の少年にしてしまうという大胆な脚色がなされていた。『TRICKSTER』では、明智はアラフォーのおっさんだし、小林は声が中性的でも冷めた14歳の少年であり『乱歩奇譚』のコバヤシくんとは対照的だし、花咲くんが実質的な主人公になってきてるし、だいぶ作品によって脚色が違ってくるものだなあ、と思う。