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ひとりじゃない

NHK紅白歌合戦についての往復書簡 その3 「北酒場」をめぐって

シベリウス先輩へ

 

 どうもショスタコです。先輩は、一昨日の「ぶっちゃけ寺&Qさま豪華2本立て3時間スペシャル」をご覧になったでしょうか。前の手紙で、テレビ番組をそれほどご覧にならないと書いておられましたから、お気づきになられなかったかもしれませんが、「ぶっちゃけ寺」という番組がテレ朝でやっているようでして、きょうお話したいのは、「ぶっちゃけ寺」パートで、冬の名曲ランキング、まぁこれはよくある類の企画なのですけれども、ともかくそのランキングで紹介されていた曲が興味深かったのです。

 

 「お坊さんが選んだ 実は仏教の心を歌っている-冬の名曲ベスト20」というのが正式な副題でした。結論から言えば、1位は細川たかしの「北酒場」でした。なぜなら、この番組のゲストが細川たかしだったからです。

 ところで、「北酒場」は、1982年の紅白歌合戦(いわゆる「名曲紅白」)で歌われています。「北酒場」は、82年の日本レコード大賞まで受賞した曲だったんですけれども、82年紅白のコンセプトは「名曲紅白」なので、トリは森進一「影を慕いて」に譲っています。まぁあんな軽い曲調じゃ大トリは無理だろ。

 それで、僕が印象的だったのは、爆笑問題太田光が、「細川さんの『北酒場』がレコ大を取ったのは衝撃的だった」と語っていたことです。

 太田の発言の趣旨は、「演歌はそれまで重々しいものというイメージがあったが、『北酒場』の明るい曲調を聴いてびっくりした」という程度のものでしょうか。まぁともかく、太田は勿論「北酒場」という曲を肯定的に捉えています。僕も基本的には、「北酒場」は良い曲だなあ、という立場です。

 ただ、「『北酒場』がレコ大を取った」という事実は、太田とはまったく反対の意味で衝撃でした。勿論「北酒場」は僕が生まれる前の曲ですから、受容体験として、太田とはまったく違う立場からこの曲を捉えているわけですが。

 それでも、あんな軽い曲調の楽曲が当時のレコ大を取れるのか! そんな「びっくり」が、僕にはあったんです。ちなみに、翌年に細川たかしは「矢切の渡し」という曲で、2年連続でレコード大賞を取っていますが、「矢切の渡し」のほうは、真面目な曲です。それと比べると、「北酒場」はコミックソングめいてる、という僕の意見は、言いすぎでしょうか?

 

 勿論、「北酒場」はバカ売れしたからレコ大を取れたわけなんですが、ご存知でしょうか、偶々wikipediaを漁っていたら、岩崎宏美の「聖母たちのララバイ」の項目で、ちょっと興味深いことを知りました。

 というのも、「聖母たちのララバイ」は、洋楽のある曲とそっくりさんだということで、外国曲扱いになってしまい、レコ大の候補から外されてしまったというのです。そういえばそういう話を何かの本で読んだ覚えがあるなあ、と思いました。

 で、ご存知の通り、「聖母たちのララバイ」は82年リリースの楽曲であり、その年の紅白歌合戦でも歌われているんですよ。

 

 書きたいことはこれの何倍もあるのですが、紙幅が尽きたのでいったんペンを置きたいと思います。

 

                        ショスタコ