願いがいつか叶うまで

ひとりじゃない

五七五(3)

寿司の皿 後先だけは 考えず

ホッキ貝 炙ってあおる 苦い酒

白ワイン 葡萄のたぎり とくと見よ

ピルスナー 飲み交わしたさ いなか山

門出なら 黒のヴルスト よく焼いて

意味のない ホットケーキを 腹に入れ

散文を 無視して齧る 葡萄の木

樫の木に 集う処女の 和毛かな

正確な 意味を散らした 五十枚

うららかな 晩秋の路 征く戦車

飛行機が 狭霧を乱す その時を

インフェルノ 僕は買わない 500円

エロゲーを 借りて壊れし 友情よ

デスマーチ 血のメーデーを 換び込んで

もう少し 素直に書けば ふわふわと

雲を描き ヘッセも泣いた 写楽の画

テロリズム 奈落の空の 失楽園

森の詩 奈落の空で うたう使徒

灼熱の 奈落の空に 森の詩

雪の地下 暖めあいし 撫子よ

白秋の きしんだ空に 雪一点

電柱の 暗夜行路を 突き抜けて

電報を 開かず捨てて 村を去る

猿の顔 美意識だけが ほとばしる